宿泊日'93.5.2
'85年のオープンですが、オープン当初から現在に至るまで集客に苦労しているようです。旅行社のチラシには必ずといっていいほど顔を出しています。交通の便の悪さのせいで遠方からのお客さんが少ないのでしょう。地元のイベントなどには結構利用されているようですが。
訪れたのは5月始め。遠くからやって来たのに雨で外に出られずじまい。そうそう東北の太平洋沿岸は、5月から8月頃までオホーツク海の冷たい高気圧から吹き込む海風「やませ」のため、毎日毎日霧と小雨の日が続く年があるのです。東北の観光シーズンである夏から秋のうち長期間この影響を受けてしまいます。
部屋は和室。一般的な間取りで広さも十分です。
しかしこれで終わってしまったら何の思い出も残らず忘れ去られてしまったところでしょうが、唯一すばらしい思い出となったのが夕食のフランス料理。洋食希望者が私たちだけだったのか、大きなレストランではなく、別の小部屋へ案内されたのには驚きました。
私たちだけのために、ウエイトレスさんに付いてもらうことになり、料理が出てくるタイミングも申し分ありません。メニューは新鮮な食材をけっこう手をかけて造った料理ばかりで、そのうえ量も十分で子供たちも大満足。これだけでも訪れる価値がありました。そうです過去形なのです。
数年後再び訪れようと思って予約の電話を入れて洋食を希望すると、既に洋食コースは無くなっており、残念ながら取り消しせざるを得なくなりました。東北の田舎でフランス料理を出してくれるホテルが少ないので貴重な存在だったのですが残念です。それ以後「田舎でフランス料理」をキーワードにしてホテル探しをしています。